最小寸法は?必要なサイズを知る【儲かる飲食店のコツ】

儲かる店舗

最低限必要な寸法はいくつか?

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飲食店は、厨房、バックヤード等の調理側のスペースと客席・トイレ等の客側のスペースで決まります。

余分なスペースを作らずに最小限で営業することで、建物のコストを抑制できます。

必要な面積は、インフレで建築コスト・家賃も上昇している昨今、重要なパートになってきました。

では必要な最小寸法はいくつか?

これがすごく難しい。法律上の最小寸法、実務上の最小寸法、営業スタイルによる必要な寸法はそれぞれ異なります。

法律上必要な寸法とは?

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建築基準法・消防法・食品衛生法でそれぞれ必要な寸法があります。

メジャーなものは、建築基準法で決まっている廊下と階段です。規模によって、廊下の幅が1.2m以上必要だったり、階段の幅が1.2m以上必要となることがあります。同様に消防法、食品衛生法でも特定箇所に必要な寸法を求められるケースがあります。

建物用途・規模・形状によってそれぞれ異なりますので、計画予定のプランに求められる寸法を把握する必要があります。

これらは、法律のため、法律上免除できる規定がない場合は、必ず適合しなければなりません

実務上必要な寸法とは?

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法律を満たしたうえで、機能上できるだけ小さい寸法を把握する必要があります。計画の幅が一気に広がります。では、機能上・実務上の最小寸法とはいくつなんでしょうか。

人間が動くとき、物を動かすときにギリギリのディティールを把握する必要があります。インターネットでも寸法は公開されていますが、それらの寸法はギリギリの寸法ではなく、ゆとりがあることが多いのです。

では、もっと小さな寸法で良い!と攻めすぎると、どうやっても納まらないプランになり、結果的に全く使えず大金をドブに捨てることになります。

こんな事故もありました・・・

実例でこんなプランがありました。建物の1階を駐車場で計画している方がいました。でも敷地は狭く、予算もないので、建築する人はできるだけ小さな駐車場で良いと設計者に依頼しました。しかし、その予算では無理だと断られました。

いろいろなツテをたどって、一人の大工さんにたどり着き、なんとか工事をやってもらえることになりました。そして数カ月の後、工事が完了し、1階に自分の自動車を入れようとしたところ・・・・入らない。自動車が入らない車庫の完成です。・・・何を収納するかは不明なスペースです。

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後悔を避けるためには、信頼できる人に依頼することが重要です。最低限必要な費用は存在するため、それを削減することはできません。

この機能上の最小寸法は公開されていません。企業秘密の寸法ともいえるでしょう。そして行き過ぎると大事故にもなります。非常にデリケート寸法です。

営業スタイルによって必要寸法は違う

立ち飲み屋をしたい、賑わいを出した計画をしたいという方はちょっと狭めの寸法の方が良いことが多いでしょう。

逆に、落ち着いた空間を演出したいときは、個室だったり、カウンターも大きめで隣の席とのゆとりも必要になってきます。

どのようなスタイルで営業するかによって、建物に必要な大きさもかなり変わってきます。

どんな店舗にしたいかを先に決める

まず、どんな営業スタイルにしたいかを先に決め、そこから来客人数を設定し、客席側のサイズを決めて、厨房スペースを決定していきます。逆に、厨房のサイズと働き手が決まっているなら、厨房サイズから必要な客席のボリュームを決めていくことも可能です。

その上で、必要最小限寸法を把握しておくと、店舗レイアウトに幅を持たせられるので、予算にも対応しやすいプランになっていきます。

建築のコストが3年前より130%とだいぶ高くなっていますので、高級店を計画する場合も、どこかで予算を削る必要が出てくるかもしれませんね。

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